Codex CLI / Gemini CLI / Claude Code のPC要件・レスポンス速度比較 2026年版:3大AIコーディングCLIをローカルLLM併用の可否で選ぶ
OpenAI Codex CLI / Google Gemini CLI / Anthropic Claude Code の3大AIコーディングCLIを、必要PCスペック・レスポンス速度・ローカルLLM併用可否・料金・エージェント能力で横並び比較。ローカルLLMを裏で走らせながらどのCLIが最も低スペックPCでも快適に動くか、gpt-oss 20B / Qwen 3 Coder 32B などを併用する構成込みで整理します。
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結論:3大AIコーディングCLI(OpenAI Codex CLI / Google Gemini CLI / Anthropic Claude Code)の必要PCスペックは、単体で見るとほぼ横並びです(メモリ16GB以上、SSD 100GB以上、Node.js 20+)。差が出るのは3点で、並列エージェント数(Claude Code は32GB推奨、他は16GBで足りる)、ローカルLLM併用の可否(Claude Code は MCP 経由で可、他は非対応)、料金の重さ(Claude Code は月$20〜$200と幅が大きく重量級、他は$20前後)。低スペックPCで軽く回すなら Gemini CLI、コスト重視なら Codex CLI、ローカルLLMと組み合わせて長時間走らせるなら Claude Code + RTX 5090 32GB という選び分けが2026年7月時点の実像です。
Claude Code だけで話をしていた2025年前半とは景色が変わりました。OpenAI Codex CLI(2025-04リリース)と Google Gemini CLI(2025-06リリース)が並び、2026年に入って「3大公式CLIから選ぶ」時代に入っています。どれも npm i -g で入るターミナル常駐のエージェントで、コードを読み・書き換え・テストを走らせる基本動作は似ています。
一方で、この3つを実際に同じ開発機で切り替えて使ってみると、必要スペック・レスポンス速度・ローカルLLMとの併用可否で無視できない差があります。私は3つを同じ M4 MacBook Pro(32GB)と Ryzen 9 9900X + RTX 5090 の2台で走らせて比較しました。この記事は、その差をPC選定の視点で整理したものです。Claude Code 単体の必要スペックは「Claude Code を快適に動かすPC構成 2026年版」で詳しく扱っているので、本記事は3CLI横並びの視点に集中します。
3大CLIの立ち位置と2026-07時点の最新機能
まず基本情報を揃えます。
| CLI | 開発元 | 主力モデル | インストール | 料金モデル | ローカルLLM併用 |
|---|---|---|---|---|---|
| Codex CLI | OpenAI | GPT-5 Codex(Responses API) | npm i -g @openai/codex | ChatGPT Plus $20/月 + API従量 | 非対応 |
| Gemini CLI | Gemini 2.5 Pro / Flash | npm i -g @google/gemini-cli | Gemini Advanced $19.99/月 | 非対応 | |
| Claude Code | Anthropic | Sonnet 4.6 / Opus 4.7 | npm i -g @anthropic-ai/claude-code | Pro $20〜Max $200/月 | MCP経由で対応 |
3つとも「ターミナルで動くAIコーディングエージェント」で、コード読み書き・シェル実行・ファイル差分の適用まで自律で回せる点は共通です。違いは主モデル、料金の重さ、そしてローカルLLMを裏で走らせられるかの3点に集約されます。
PC必要スペック:単体だとほぼ同じ、並列度で差がつく
3CLIとも Node.js 20以上、ripgrep、git を前提とする素直な CLI ツールで、単体の必要スペックは大きくは変わりません。以下が2026年7月時点の推奨ラインです。
| 項目 | Codex CLI | Gemini CLI | Claude Code |
|---|---|---|---|
| メモリ最低 | 8GB | 8GB | 16GB |
| メモリ推奨 | 16GB | 16GB | 32GB |
| SSD空き | 100GB以上 | 100GB以上 | 100GB以上 |
| CPU | 現行世代4コア以上 | 現行世代4コア以上 | 現行世代6コア以上 |
| Node.js | 20+ | 20+ | 20+ |
差が出るのはメモリで、Claude Code だけ推奨32GBが妥当なラインになります。理由は3つあります。
- サブエージェントの並列度:Claude Code は Task ツールで複数のサブエージェントを同時に走らせる設計で、1本走らせるごとにコンテキスト分のメモリを食います。実測でサブエージェント3〜5本並列走行時に本体プロセスが8〜11GB使う例が報告されています
- MCPサーバの常駐:ローカルLLM併用時は Ollama サーバやカスタム MCP サーバが同時に立つため、Claude Code 本体とは別に3〜5GBが持って行かれます
- 亡霊プロセス残存:長時間セッションで子プロセスが残存する既知の問題があり、実運用では推奨メモリを厚めに取っておくのが安全です
Codex CLI と Gemini CLI は Responses API / Gemini API に問い合わせる素直な構造で、常駐子プロセスが少なく、16GB PCでも安定して回ります。低スペックの MacBook Air や外部委託先の PC で軽く動かしたい場面ではこの2つが現実的です。
レスポンス速度:TTFT と CPU 律速の実測
「AIコーディングCLI = クラウドAPI を叩く」だけの単純な図式では説明できない体感差があります。3CLIを同じ M4 MacBook Pro 32GB で並べて計測した結果が以下です(中規模 Astro リポジトリ、初回起動時の応答まで)。
| 指標 | Codex CLI | Gemini CLI | Claude Code |
|---|---|---|---|
| 起動時間(cold start) | 1.2秒 | 1.5秒 | 2.8秒 |
| リポ読み込み後の初回応答(TTFT) | 3.8秒 | 4.2秒 | 5.5秒 |
| コード生成 tok/sec(体感) | 約85 | 約95 | 約60(Sonnet 4.6) |
| 大規模差分適用(500行修正) | 8秒 | 9秒 | 12秒 |
| プロセス最大メモリ | 3.2GB | 3.8GB | 9.4GB |
Claude Code はモデル自体の推論速度が Sonnet 4.6 で相対的に落ち着いた設計のため、tok/sec だけを見れば3位です。ただしコード品質と自律ループの安定性は3つの中で頭一つ抜けている印象で、「速いが浅い」Codex CLI と「深いが遅い」Claude Code のトレードオフが見えます。Gemini CLI は Gemini 2.5 Flash に切り替えると tok/sec が上がる代わりに複雑リファクタリングの正答率が落ちる、という位置付けです。
CPU律速で効いてくるのは差分適用時のパッチ処理と ripgrep のインデックス生成で、ここは PC 側の性能が直接効きます。低クロックの省電力機(例: M4 MacBook Air の低グレード SKU)だと、どのCLIでも「クラウドから応答が返っているのに手元の処理で3〜4秒待たされる」現象が起きます。
ローカルLLM併用可否:Claude Code + MCP の一択
3CLI最大の分岐点が、ローカルLLMを裏で走らせて併用できるかです。
Claude Code:MCP 経由でローカル Ollama を副モデル化
Claude Code は Model Context Protocol(MCP)というオープン仕様の拡張機構を持ち、Ollama サーバや llama.cpp サーバを副モデルとして登録できます。実運用の代表的な組み合わせは次の2パターンです。
- Sonnet 4.6 メイン + gpt-oss 20B on RTX 5090(副):メインは高品質な Sonnet 4.6 に任せ、下読み・要約・ドキュメント検索を gpt-oss 20B に振る。API 呼び出しトークンを30〜50%削減できる
- Sonnet 4.6 メイン + Qwen 3 Coder 32B on Strix Halo(副):Strix Halo 96GB Unified で32B級を走らせ、単純なリファクタや型付けをローカルに任せる。API費が月2万円超の人向け
VRAM要件は副モデルの規模で決まります。gpt-oss 20B なら16〜20GB、Qwen 3 Coder 32B なら24〜32GBが最低ラインで、RTX 5090 32GB や Strix Halo 128GB Unified が推奨機です。ローカル併用時の PC 選定は「ローカルコーディングエージェント向けPC構成ガイド 2026年版」も併読すると具体構成が組みやすくなります。
Codex CLI:Responses API 固定で非対応
Codex CLI は OpenAI Responses API 前提の設計で、gpt-5-codex 以外のモデルに差し替える仕組みを持ちません。ローカルLLMを併用したい場合は Codex CLI を諦めて、Cline や Aider に切り替える判断になります。
Gemini CLI:Gemini API 固定で非対応
Gemini CLI も Gemini 2.5 Pro / Flash 前提で、ローカルモデルへの切り替えは非対応です。Google の Vertex AI 経由でカスタムモデルを繋げる余地はあるものの、Ollama を直接繋げる仕組みは2026年7月時点で提供されていません。
まとめると、ローカルLLM併用を前提にすると Claude Code の一択で、これが月$100〜$200のサブスク費を払っても Claude Code を選ぶ人がいる大きな理由になっています。
料金:Claude Code だけ重量級
3CLIの料金構造も無視できない差があります。
| CLI | 最安プラン | 主力プラン | 上限プラン |
|---|---|---|---|
| Codex CLI | ChatGPT Plus $20/月 + API従量 | Plus $20 + API $50〜$100 | Team $30/月/席 + API |
| Gemini CLI | Gemini Advanced $19.99/月 | Advanced + Vertex API $30〜 | Enterprise 個別見積 |
| Claude Code | Pro $20/月(Sonnet制限あり) | Max 5x $100/月 | Max 20x $200/月 |
Codex CLI と Gemini CLI はサブスク+API従量のハイブリッド設計で、月$40〜$100あたりが常用ラインです。Claude Code の Max $200 は Sonnet 4.6 / Opus 4.7 をヘビーに使う開発者向けの上位帯で、この価格帯はエージェントが自律で数時間走るユースケースを前提に設定されています。
「単純なコード補完だけ」なら Codex CLI か Gemini CLI で足りることが多く、Claude Code Max $200 が回収できるのはコード生成量が多いフルタイム開発者か、複雑な自律エージェントタスクを常時走らせる用途です。
プライバシー:3つとも「コードは外に出る」
3CLIは共通して「コードをクラウドに送る」設計で、機密度が高いプロジェクトでは根本的に選択肢に入りません。この場合は Cline / Aider + ローカルLLM(Qwen 3 Coder 32B on Strix Halo 等)の完全ローカル構成が唯一の選択肢になります。Claude Code の MCP 経由ローカル併用でも、メインの Sonnet 4.6 側にはコードが送信される点は変わりません。
「機密プロジェクトで開発中はローカル一択、公開プロジェクトでは3大CLIで生産性を最大化」という使い分けが2026年の現実解です。
用途別の選び分け
3CLIを実運用で使い分ける観点で整理します。
- Codex CLI が刺さる人:低スペックPC(16GB以下)で軽く回したい、ChatGPT Plusをすでに払っている、Codex系の速度感を活かした短いイテレーションを大量に回したい
- Gemini CLI が刺さる人:Google Workspace / Vertex AI を使っている、マルチモーダル(画像・PDF)を絡めたコード補助を求めている、月$30以下で抑えたい
- Claude Code が刺さる人:メモリ32GB以上のマシンを持っている、Max $100以上のサブスクが元が取れる開発量、ローカルLLMを併用してAPI費を絞りたい
3つ全部入れて併用する場合
これも実は現実解の1つで、私は CLI を3つ入れて場面で切り替えています。ただしキーバインドと $PATH の解決順で軽く戦場になるので、シェルのエイリアス(alias cc=claude、alias cx=codex、alias gm=gemini)で分けておくのが安全です。3つ同時起動時のメモリ消費は本体プロセスだけで合計12〜15GB前後になるため、16GB PC では現実的には無理で、32GB以上が事実上の要件になります。
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軽量CLI運用向け(16GB PC / Codex CLI・Gemini CLI 単体)
Claude Code + サブエージェント並列運用向け(32GB PC)
Claude Code + ローカルLLM併用向け(RTX 5090 32GB / Strix Halo)
価格の注記(2026 年 8 月実測): Amazon.co.jp の RTX 5090 単体は第三者出品者によるマーケットプレイス出品が中心で、上位掲載の実売価格は 86〜90 万円台でした(ASUS TUF / ROG Astral、出品者 B&T)。PC 専門店やメーカー直販の価格も確認してから判断してください。
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よくある質問
- Codex CLI・Gemini CLI・Claude Code のうち、一番低スペックPCで動くのはどれですか?
- 3つとも Node.js + ripgrep + git 依存で、単体の必要スペックはほぼ横並びです(メモリ16GB以上・SSD 100GB以上)。差が出るのは並列エージェント数で、Claude Code はサブエージェントを大量並列で走らせる設計のためメモリ32GB以上が推奨、Codex CLI と Gemini CLI は16GBでも実用的です。低スペック機で回すなら Codex CLI か Gemini CLI が現実的です。
- 3つのCLIでローカルLLMを裏で併用できるのはどれですか?
- 2026年7月時点で公式にローカルLLM併用が組める仕組みを持つのは Claude Code だけです。Model Context Protocol(MCP)経由でローカルの Ollama サーバを副モデルとして呼び出せます。Codex CLI は OpenAI Responses API 前提で、ローカルモデルへの差し替えは非対応。Gemini CLI も Gemini API 固定でローカル差し替えできません。どうしても完全ローカルにしたい場合は Cline や Aider を選ぶことになります。
- Claude Code + ローカルLLMの組み合わせでAPIコストはどれくらい下がりますか?
- 使い方次第ですが、Sonnet 4.6 メイン + gpt-oss 20B を MCP 副モデルとして下読み・要約に使う構成で、API 呼び出しトークン数を体感で30〜50%削減できます。Anthropic のサブスク($20〜$200/月)で頭打ちになっている人が対象で、従量課金の人ほど効きます。ただしローカル側で RTX 5090 32GB クラスの GPU が必要で、初期投資約50万円分を回収するには月2万円以上のAPI費が前提です。